住宅展示場で予算をリアルに感じるための3つの工夫
住宅展示場を訪れると、素敵なモデルハウスに心惹かれ、ついつい予算をオーバーしがちです。夢が膨らむのは良いことですが、現実的な予算感覚を失ってしまうと、後々の家計を苦しめる原因になりかねません。
今回は、住宅展示場で「夢」と「現実」のギャップを埋め、予算をリアルに感じるための具体的な工夫を3つご紹介します。
1. 家族の「ライフプラン表」を事前に作成する
住宅展示場に行く前に、まず家族のライフプラン表を作成しましょう。これは、将来の収入や支出、大きなイベント(お子様の進学、車の買い替え、定年退職など)を時系列で書き出したものです。
なぜ必要?: 住宅ローンの返済は、数十年にもわたります。将来の教育費や老後の生活費を考慮しないまま、今の収入だけで予算を組むと、後で家計が破綻するリスクがあります。
作成方法:
現在の収支を洗い出す: 月々の収入と、家賃や食費、通信費などの支出を正確に把握します。
将来のイベントを書き出す: お子様が何歳で大学に進学するか、その費用はどのくらいか、夫婦の退職年齢はいつかなどを具体的に書き出します。
住宅ローンのシミュレーション: 住宅展示場で提示された金額で、月々の返済額がどのくらいになるか、インターネットのシミュレーションツールを使って計算してみましょう。
このライフプラン表を営業担当者に見せることで、「将来の計画をしっかり立てている」という真剣さが伝わり、より現実的な資金計画の提案を受けやすくなります。
2. 「オプション」と「標準仕様」を徹底的に確認する
モデルハウスは、見栄えを良くするために、高価なオプションがふんだんに使われています。しかし、そのすべてが標準仕様ではないことを知っておく必要があります。
なぜ必要?: 「このキッチンが気に入った!」「このお風呂は絶対欲しい!」と思っても、それが標準仕様ではない場合、追加費用が発生し、予算オーバーの原因になります。
確認方法:
質問リストを用意: 事前に「このキッチンは標準仕様ですか?」「この窓は追加費用がかかりますか?」といった質問リストを作成しておきましょう。
オプション費用を聞く: 気になる設備や仕様があれば、必ずその場で追加費用がいくらになるかを確認します。
これにより、最終的に建てられる家のイメージと、予算とのギャップを最小限に抑えることができます。
3. 「諸費用」を含めた総額で話を進める
多くの住宅展示場では、建物本体価格だけを提示することが多いです。しかし、家を建てるには、建物本体価格以外にも様々な費用がかかります。
なぜ必要?: 諸費用(土地購入費、仲介手数料、登記費用、水道・ガス引き込み費用、外構工事費など)は、総額の10〜20%を占めることもあります。この費用を忘れると、最終的な予算が大幅に膨らんでしまいます。
確認方法:
総額を質問する: 「この建物価格に、諸費用や土地代を含めた総額はいくらになりますか?」と質問しましょう。
項目を明確にする: 営業担当者に、諸費用の内訳を一つひとつ説明してもらい、何にどれくらいの費用がかかるのかを明確に理解することが重要です。
まとめ
住宅展示場は、家づくりの夢を育む場所です。しかし、同時に現実的な予算と向き合う大切な場所でもあります。
今回ご紹介した3つの工夫、ライフプラン表の作成、オプションと標準仕様の確認、諸費用を含めた総額での検討を実践することで、後悔のない賢い家づくりに繋がるでしょう。