住宅展示場で予算を伝えるベストタイミングとそのリスク
「家を建てたい!」そう思ったら、まず向かうのが住宅展示場ではないでしょうか。素敵なモデルハウスを見て夢が膨らむ一方で、「予算はいつ、どうやって伝えたらいいんだろう?」と悩む人も多いはず。
実は、予算を伝えるタイミング一つで、その後の商談が大きく左右されることがあります。今回は、住宅展示場で予算を伝える最適なタイミングと、それに伴うリスク、そして賢く立ち回るためのポイントを解説します。
1. 予算を伝えるベストなタイミングは?
結論から言うと、最初の訪問時に無理に詳しく話す必要はありません。
多くの人が「予算を先に伝えないと、話が進まないのでは?」と考えがちですが、展示場はあくまで「モデルハウスを見学する場所」です。この段階では、家づくりのイメージを掴むことが一番の目的。具体的な予算や個人情報を伝えるのは、少し様子を見てからで十分です。
【おすすめのタイミング】
2回目以降の訪問時: 初回の見学で気に入ったハウスメーカーがあったら、2回目の訪問時に「もう少し具体的に話を聞きたい」と伝えてから、予算の話を切り出すのが良いでしょう。
家づくりの希望が固まってから: 「キッチンはアイランドキッチンにしたい」「太陽光パネルを載せたい」など、具体的な要望がある程度まとまった段階で予算を伝える方が、より的確な提案を受けられます。
ポイント: 「予算は〇〇円です」と単刀直入に言うのではなく、「〇〇円くらいで収めたいと考えています」「住宅ローンは〇〇万円くらいまで組めそうです」といった、目安を伝えるのがおすすめです。
2. 予算を伝えることのメリットとリスク
予算を伝えることには、メリットもデメリットもあります。両方を理解した上で、賢く立ち回ることが大切です。
【メリット】
的確な提案を受けられる: 予算を伝えることで、担当者はその金額に合わせた間取りや設備、工法などを提案してくれます。最初から現実的な話ができるので、無駄な時間を省けます。
担当者との信頼関係が築きやすい: 「この人は真剣に家づくりを考えているな」と担当者に認識してもらえ、より丁寧な対応をしてもらえることがあります。
【リスク】
予算ギリギリの提案をされる可能性がある: 「〇〇円まで大丈夫」と伝えると、オプションやグレードアップで最終的にその金額のギリギリまで使ってしまう提案をされることがあります。
希望通りの提案がもらえない可能性がある: 予算を低めに伝えてしまうと、本来実現できたはずの希望や設備が、「予算オーバー」として最初から選択肢から外されてしまう可能性があります。
強引な営業に繋がる可能性: 予算を伝えた途端に、契約を急かされたり、何度も電話がかかってきたりと、営業がエスカレートするケースもゼロではありません。
3. 賢く立ち回るためのポイント
① 予算は「幅を持たせて」伝える
「総額で3,500万円〜4,000万円くらい」など、幅を持たせて伝えると良いでしょう。こうすることで、担当者はその範囲内で様々な提案を考えることができます。
② 「建物の本体価格」と「総額」を区別して考える
家づくりにかかる費用は、建物の本体価格だけではありません。外構工事費、諸費用(登記費用、仲介手数料など)、税金、住宅ローンの手数料など、様々な費用がかかります。
担当者に予算を伝える際も、「建物の本体価格で〇〇円くらい」「全て含めて総額で〇〇円くらい」と明確に区別して話すと、より正確な提案がもらえます。
③ 最初は「見学」と割り切る
初回の訪問は、あくまで「どんな家があるのかな?」と見学する場所と割り切りましょう。無理に予算を伝える必要はありません。複数のハウスメーカーを比較検討し、本当に興味を持ったメーカーにだけ、具体的な話を進めていくのが賢い方法です。
まとめ
住宅展示場での予算の伝え方は、家づくりを成功させるための第一歩です。焦って全てを話すのではなく、まずは「情報収集」に徹し、本当に話を進めたいメーカーに絞ってから、段階的に予算を伝えていくことをお勧めします。
賢く立ち回って、理想の家づくりを叶えましょう!