住宅展示場でモデルハウスの収納設計を比較して気づくこと
家づくりを考えるとき、多くの方が住宅展示場に足を運びます。間取りやデザインの参考になるのはもちろんですが、意外と見落とされがちなのが「収納設計の違い」です。実際に複数のモデルハウスを比較してみると、生活の快適さを大きく左右する工夫が随所に隠されています。ここでは、収納を比較することで気づけるポイントや、失敗しない家づくりのヒントを紹介します。
1. 収納量だけでなく「使いやすさ」が大切
展示場を回っていると、やたらと大容量のウォークインクローゼットをアピールしているモデルハウスもあります。しかし、収納は「量」よりも「使い勝手」が重要です。
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出入りしやすいか
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家事動線とつながっているか
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必要な場所に必要な大きさの収納があるか
こうした視点で見比べると、同じ4LDKでも暮らしやすさが大きく変わります。
2. キッチン周りのパントリー設計で差が出る
食材や日用品のストックをどこにどう収めるかは、生活の質に直結します。
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狭くても可動棚があるパントリーは使いやすい
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奥行きが深すぎると「使わないものの置き場」になりがち
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キッチン直結タイプか、廊下側からも出入りできる回遊タイプか
実際にモデルハウスで体験してみると、買い物帰りの動線や料理中の取り出しやすさを具体的にイメージできます。
3. 玄関収納・シューズクロークの工夫
子育て世帯やアウトドア好きの家庭では、玄関収納の設計が住み心地を左右します。
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ベビーカーや自転車を置ける土間収納
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玄関横から直接リビングに抜けられる動線
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家族用と来客用を分けたシューズクローク
展示場で比べると「見た目重視」と「実用重視」の差がはっきりわかります。
4. リビング収納の有無で散らかり度が変わる
意外と盲点なのがリビング収納。カウンター下や壁面収納がある家は、日用品や子どものおもちゃがすっきり収まります。一方、収納が少ないモデルハウスは「常に片付けを意識しないと散らかる生活」になりがちです。
5. 各社の設計思想が表れる「収納の配置」
展示場を比較すると、収納設計にメーカーごとの特徴が見えてきます。
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生活動線を優先して実用的に分散させるタイプ
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見た目を重視して壁面に収納をまとめるタイプ
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ライフスタイル提案型で趣味収納や書斎収納を強調するタイプ
自分の暮らしに合う設計かどうか、展示場比較は大きなヒントになります。
まとめ
住宅展示場のモデルハウスを見比べると「収納の量」よりも「使いやすさ」や「配置」が重要であることに気づきます。
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キッチンパントリーや玄関収納は動線がポイント
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リビング収納の有無で日常の片付けやすさが変わる
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メーカーごとの設計思想を知ることで、自分に合った家づくりができる
せっかく住宅展示場に行くなら、間取りやデザインだけでなく「収納の設計」を重点的に見比べることが、暮らしやすい家を建てる近道になります。