モデルハウス見学で「土地代」を見落とさない!家づくり総額のカラクリを徹底解説
「このモデルハウス、素敵だな!いくらくらいで建てられるんだろう?」
住宅展示場へ足を運ぶと、誰もが一度はそう思いますよね。豪華な内装、最新の設備、広々とした間取り…まるで夢のような空間が広がっています。
でも、ちょっと待ってください。
モデルハウスで提示されている「価格」は、本当に家を建てるためにかかる「総額」なのでしょうか?
実は、多くのモデルハウスで提示されている価格は、「建物本体価格」であることがほとんど。**「土地代」や、その他諸々にかかる「見えない費用」**が含まれていない場合がほとんどなんです。
今回は、憧れのモデルハウスを見て「これなら買えそう!」と思ったのに、後から「総額が予算オーバーだった…」と後悔しないために、展示場見学と「土地代」の関係、そして家づくりにかかる本当の総額について、わかりやすく解説していきます。
1. モデルハウスの「価格表示」のカラクリ ~建物本体価格だけでは家は建たない!~
住宅展示場に並ぶモデルハウスは、ハウスメーカーが自社の技術力やデザイン性をアピールするための「作品」です。そのため、非常に魅力的な価格で提示されることがあります。
しかし、ここで注意したいのが、その価格表示です。
ほとんどの場合、それは**「建物本体価格」**であり、家を建てるために必要となる「土地代」や、その他の費用は含まれていません。
【建物本体価格に含まれないことが多いもの】
土地代:家を建てる土地の購入費用(すでに土地を持っている場合でも、登記費用などがかかることがあります)
付帯工事費:地盤改良費、解体工事費、水道・ガス・電気などのライフライン引き込み工事費
外構工事費:庭、駐車場、フェンス、門扉などの費用
諸費用:住宅ローン手数料、登記費用、印紙税、不動産取得税、火災保険料など
オプション費用:モデルハウスに展示されている特別仕様の設備や内装材など(これらは、標準仕様ではなくオプションであることがほとんどです)
これらの費用をすべて合わせると、建物本体価格の1.5倍〜2倍、あるいはそれ以上になることも珍しくありません。
2. 「土地代」が家づくり総額に与える影響
家づくりの費用を考える上で、「土地代」は非常に大きな割合を占めます。
土地の価格は、立地条件(駅からの距離、周辺環境、学区など)、広さ、形状、地盤の状態など、様々な要因で大きく変動します。
都心部や人気のエリア:土地代は高額になる傾向があります。そのため、建物にかけられる予算が相対的に少なくなってしまうことがあります。
郊外や地方:土地代は比較的安価な場合が多いですが、公共交通機関の便が悪かったり、インフラ整備が遅れていたりする可能性もあります。
【土地代が家づくりに与える影響】
建物にかけられる予算の変動:土地にお金をかけすぎると、建物にかけられる予算が減り、希望の設備や間取りが実現できなくなることがあります。
住宅ローンの借入額:土地代も住宅ローンに含める場合、総借入額が増え、月々の返済額や総支払利息も増加します。
諸費用の変動:土地の売買にかかる仲介手数料や登記費用、不動産取得税なども、土地の価格によって変動します。
3. 展示場見学で「土地代」と「総額」を賢く把握するコツ
モデルハウスを見学する際は、以下の点に注意して、土地代や家づくりの総額を把握することが重要です。
「建物本体価格」と「総額」を区別する:担当者に「これは建物本体価格ですか?それとも、土地代や諸費用もすべて含んだ総額ですか?」と必ず確認しましょう。
土地探しの相談も積極的に行う:もし、まだ土地が決まっていない場合は、ハウスメーカーや工務店に土地探しの相談もしてみましょう。その会社の得意なエリアや、土地探しのノウハウを持っている場合があります。
「土地代」を考慮した予算感を伝える:自分たちの希望するエリアの土地相場を事前に調べておき、「土地代として〇〇円くらいを考えているので、建物にかけられるのは〇〇円くらいです」と、担当者に伝えると、より現実的な提案がもらえます。
付帯工事費や外構費用の概算を確認する:土地の状況によって大きく変動する費用についても、「もし〇〇のような土地(例:傾斜地、狭小地、地盤が弱そうな土地)だったら、どれくらいの費用がかかりますか?」と質問してみましょう。
標準仕様とオプションをしっかり確認する:モデルハウスに展示されている設備が、標準仕様なのかオプションなのかを必ず確認し、オプションの場合はその費用も把握しておきましょう。
まとめ
モデルハウスの見学は、家づくりの夢を膨らませる素晴らしい機会です。
しかし、その魅力的な空間に目を奪われすぎず、「土地代」を含めた家づくりの「総額」を冷静に見極めることが、後悔しない家づくりへの第一歩です。
今回ご紹介したポイントを参考に、担当者としっかりコミュニケーションを取りながら、理想のマイホーム実現に向けて、賢く家づくりを進めていきましょう!