立会い出産の服装と衛生管理:準備リストと注意点を徹底解説
立会い出産は、パートナーにとって人生最大の感動的な瞬間に立ち会う、素晴らしい経験です。しかし、そこは「医療現場」であり、出産の進行とともに体液や血液などが伴うデリケートな空間でもあります。
そのため、立会いをするパートナーは、衛生管理と動きやすさを考慮した服装で臨むことが非常に重要です。
ここでは、立会い出産にふさわしい服装の選び方と、事前に知っておくべき衛生管理のポイントを徹底的に解説します。
1. 立会い出産の「服装」準備リストと選び方
立会い出産に求められる服装は、「清潔感」と「すぐに動ける実用性」です。分娩室は無菌室ではありませんが、感染対策は不可欠です。
分類 | おすすめのアイテム | 必須のポイント |
上半身 | Tシャツ、トレーナーなど | 綿素材のものが望ましい。汗をかきやすいため、**着替え(最低1枚)**を用意しましょう。清潔感のある、無地のものが最適です。 |
下半身 | スウェット、ジャージなど | 伸縮性があり、しゃがんだり立ったりしやすいゆったりしたもの。清潔で毛羽立ちが少ないものを選びます。 |
足元 | 靴下 | 部屋は冷房が効いている場合もあるため、履いておくと安心です。 |
上着 | 薄手のパーカー、カーディガン | 脱ぎ着しやすいもの。分娩室の温度は一定ではないため、体温調節用に用意します。 |
【特に注意】避けるべき服装
分娩室に持ち込まないもの: 外で着ていた上着、コート、バッグなどは、外部の菌を持ち込まないよう、分娩室に入る前に脱いで所定の場所に置くよう指示されます。
不衛生なもの: 穴の開いた服、泥汚れがついた靴など、清潔感のない服装は病院の衛生基準に反します。
動きにくいもの: ジーパン、タイトなパンツ、ボタンが多いシャツなどは、緊急時にすぐ動けないため避けてください。
2. 分娩室での「衛生管理」と感染対策
立会いパートナーの役割は、精神的なサポートだけでなく、医療スタッフの邪魔をせず、清潔な環境を維持することにもあります。
必須の衛生管理アイテム
病院側から提供されることが多いですが、念のため用意しておくと安心なアイテムです。
マスクの着用: 分娩室では、飛沫感染を防ぐためマスク着用が必須の場合が多いです。事前に準備し、着替えも数枚持参しましょう。
手洗い・消毒の徹底: 分娩室への出入りの際は、必ずアルコール消毒液で入念に手指消毒を行います。携帯用の消毒液を用意しておくと便利です。
使い捨てガウン・キャップ: 病院によっては、分娩室に入る際、**不織布のキャップや使い捨てのガウン(エプロン)**の着用を求められます。これは、パートナーの服に付着した菌が妊婦や医療機器に触れるのを防ぐためです。病院の指示に従って着用しましょう。
汚染時の対応と着替え
出産時には、体液や血液が飛び散る可能性があります。汚れた場合は、速やかに着替える必要があります。
着替えは必ず準備し、すぐに取り出せる場所にまとめておきましょう。
汚れた衣類はビニール袋などに入れ、他のものと分けて持ち帰り、すぐに洗濯してください。
3. 立会い中に心がける「行動」の注意点
服装だけでなく、分娩室での行動も衛生管理に直結します。
注意点①:立ち入り禁止区域を理解する
分娩室には、赤ちゃんや医療機器を扱う**清潔な区域(クリーンゾーン)**と、それ以外の区域があります。
無闇に触らない: 医療機器、点滴スタンド、清潔な布が置かれた台などには、決して触れないでください。
指示に従う: 助産師や医師から「ここから入らないで」「ここに座って」といった指示があった場合は、衛生管理上の理由があるため、必ず従いましょう。
注意点②:体調管理と体臭・香料への配慮
体調が悪い時は立会いを控える: 風邪や咳、発熱など、少しでも体調に不安がある場合は、妊婦と赤ちゃんへの感染を防ぐため、立会いを断念してください。
無臭を意識する: 香水、オーデコロン、強い柔軟剤の匂いなどは、陣痛中の妊婦さんのつわりや気分を悪化させる原因になります。無香料に近い清潔な服装で臨みましょう。
立会い出産は、一生に一度の貴重な体験です。事前の準備と衛生管理を徹底することで、安心してパートナーをサポートし、心から感動を分かち合える瞬間を迎えてください。