各メーカーの「防音性能」を比較するチェックポイント|住宅展示場で確認したいポイント
家づくりを検討する際、「断熱性能」「耐震性能」と並んで気になるのが防音性能です。特に都市部や交通量の多い道路沿いに住む予定の方、小さなお子さんのいる家庭、楽器を楽しみたい方にとって、防音は暮らしの快適さを大きく左右します。
ただし住宅展示場を訪れても、見た目や設備はわかりやすい一方で、防音性能は目に見えにくく比較しにくいのが現実です。そこで今回は、住宅展示場で各メーカーの防音性能を比較する際のチェックポイントをわかりやすく解説します。
1. 建物構造による防音性能の違い
住宅の防音性は、建物の構造や材料に大きく左右されます。
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鉄骨造:剛性が高い反面、遮音性は木造やRC造より劣る場合あり。
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木造(在来工法・2×4工法):壁の中に断熱材や石膏ボードを重ねることで遮音性を高めやすい。
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RC造(鉄筋コンクリート造):厚いコンクリート壁で高い遮音性能が期待できる。
展示場では、構造模型や断面パネルを見ながら「壁の厚み」「使われている素材」に注目しましょう。
2. 窓とサッシの遮音性
外部からの騒音の多くは窓から侵入します。
チェックポイントは以下の通り:
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**複層ガラス(二重ガラス・Low-Eガラス)**の採用状況
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防音合わせガラスを選べるか
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サッシの気密性(アルミ樹脂複合サッシや樹脂サッシは気密性が高い)
展示場では窓を閉めたときの外部音の聞こえ方を実際に体験してみましょう。
3. 内部の生活音対策
家の中の音(足音・子どもの走る音・テレビの音)が響くかどうかも重要です。
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**床材の防音性能(遮音等級)**を確認
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2階建ての場合の床構造(二重床・防振材の有無)
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間仕切り壁の厚さと石膏ボードの重ね貼り
展示場では、スタッフに「2階の足音はどれくらい響かない設計か?」と具体的に質問してみましょう。
4. 公式データ・等級表示の確認
防音性能は数値化されることもあります。
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遮音等級(Dr値、L値)
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住宅性能表示制度の「音環境」分野の評価
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メーカー独自の試験データ
パンフレットや仕様書に数値が記載されている場合は必ず比較しましょう。
5. オプション対応の有無
標準仕様では防音性が十分でなくても、オプションで強化できる場合があります。
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防音ガラスや吸音材の追加
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防音ドアや間仕切り壁の採用
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ピアノ室やシアタールーム向けの特別仕様
「後から追加できるのか」「最初から設計に組み込むべきか」を確認しておくことが大切です。
まとめ
住宅展示場で各メーカーの防音性能を比較する際は、
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構造の違い(木造・鉄骨・RC造)
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窓・サッシの遮音性
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室内の生活音対策
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防音性能の数値・等級
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オプション対応の有無
この5つを重点的にチェックするのがポイントです。
防音は快適な暮らしを支える重要な性能であり、実際の生活での満足度を大きく左右します。展示場では「体感」と「数値の確認」を組み合わせて、納得できる住まいづくりにつなげてください。