住宅展示場の見積もりはなぜ安い?後から後悔しないための「予算の落とし穴」
「住宅展示場で見積もりを出してもらったら、意外と安かった!」
「でも、実際の契約金額が跳ね上がるって本当…?」
住宅展示場を訪れて、モデルハウスの豪華さや担当者の丁寧な対応に「ここで家を建てたい!」と夢が膨らむ一方で、提示された見積もり額に「本当にこの金額で建てられるのかな?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、住宅展示場の見積もりが「安い」と感じる理由と、**実際の契約費用との間に生まれる「落とし穴」**について、初心者にもわかりやすく解説します。
なぜ展示場の見積もりは安く感じるのか?
住宅展示場で提示される見積もりは、最終的な契約金額よりも安く見えることがよくあります。その主な理由は、以下の3つです。
1. 費用に含まれていない項目が多い
展示場の見積もりは、家の本体価格(建物そのもの)をベースに作成されていることがほとんどです。
含まれていないことが多い費用例:
付帯工事費:電気・ガス・水道の引き込み工事、地盤改良工事など。
外構工事費:庭、駐車場、門柱、フェンスなど。
諸費用:登記費用、火災保険料、不動産取得税、住宅ローン手数料など。
これらの費用は、すべて含めると**総額の10%〜20%**にもなることがあります。
2. 最低限の「標準仕様」で計算されている
見積もりは、そのハウスメーカーの最もベーシックな「標準仕様」で計算されていることがほとんどです。
例:
キッチンやお風呂、トイレなどの水回りは、一番安価なグレード。
内装の壁紙や床材も、最もシンプルなもの。
モデルハウスで見たような、グレードアップした設備や素材を希望すると、その分費用はどんどん加算されていきます。
3. 土地代が「未定」になっている
土地を持っていない場合、見積もりには土地代が含まれていなかったり、「土地代:〇〇万円〜」といった幅のある表記になっていることが多いです。土地の価格は地域や条件によって大きく変動するため、正確な金額を把握しないまま家づくりの話が進んでしまうことがあります。
【予算の落とし穴】後悔しないための情報収集のコツ
「見積もりが安い」という印象だけで契約してしまうと、後から予想外の出費に後悔することになります。以下のポイントを意識して、賢く情報収集を進めましょう。
1. 「総額」で見積もりを依頼する
担当者に「このモデルハウスのような家を、全て含めて建てるには、いくらかかりますか?」と、最初から総額でのお見積もりを依頼しましょう。
2. 複数社から相見積もりを取る
一つのハウスメーカーだけでなく、複数の会社から見積もりを取り、比較検討することが大切です。同じ条件で見積もりを依頼し、何が費用に含まれていて、何が含まれていないのかを細かくチェックしましょう。
3. 費用を「見える化」する
見積書をもらったら、内訳を細かく確認し、自分たちでExcelなどにまとめ直してみましょう。
「本体工事費」
「付帯工事費」
「諸費用」
「オプション費用」
このように項目ごとに分けておくと、何にどれくらいの費用がかかるのかが明確になり、予算管理がしやすくなります。
まとめ:見積もりは「目安」、総額を意識しよう
住宅展示場での見積もりは、あくまで「その会社で家を建てた場合の目安」です。
見積もりは「総額」で依頼する。
「何が含まれていないか」をしっかり確認する。
複数の会社を比較する。
これらのポイントを押さえて、理想の家づくりを現実的な予算の中で実現させてくださいね。