住宅展示場で各社の耐震性能を比較するポイント
マイホームの購入を考えるとき、デザインや間取りの魅力に目が行きがちですが、忘れてはいけないのが「耐震性能」です。特に日本は地震大国。住宅の耐震性は家族の命を守る最重要ポイントのひとつです。では、住宅展示場で各ハウスメーカーの耐震性能をどのように比較すればいいのでしょうか。今回は、展示場で効率よく情報を集めるための具体的なチェックポイントを解説します。
1. 耐震構造の種類を確認する
住宅メーカーごとに採用している耐震構造は異なります。主な種類は次の通りです。
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木造軸組工法(在来工法)
柱や梁で支える伝統的工法。補強材や耐震金具によって耐震性を高めることができます。 -
木造パネル工法(2×4工法など)
壁全体で建物を支える構造。耐震性が高く、揺れに強いのが特徴です。 -
鉄骨造
重量のある建物に向いており、耐震性は高いものの費用は割高になりやすいです。
展示場では、構造模型や断面図を見ながら「自分の希望する耐震性に合う構造か」を確認しましょう。
2. 耐震等級・補強ポイントを確認
国の基準である「耐震等級」は、1~3までのレベルがあります。
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耐震等級1:建築基準法レベル
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耐震等級2:等級1の1.25倍の耐震性能
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耐震等級3:等級1の1.5倍の耐震性能
展示場で確認すべきは「どの等級に対応しているか」「どの部分に補強がされているか」です。特に地震時に大きな負荷がかかる耐力壁や接合部の補強材をチェックすると安心です。
3. 実物の体験型展示を活用する
多くの展示場では、耐震性能を体感できる装置が設置されています。揺れを再現した体験型シミュレーションで、同じ震度でも建物の揺れ方や安定感を体感できます。体験すると、数字だけでは分からない「安心感の違い」を実感できます。
4. 実績・保証内容を確認する
耐震性能は理論だけでなく、実際の施工実績も重要です。
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過去の耐震実験や震災後の住宅被害状況
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住宅メーカー独自の耐震保証や補償内容
展示場で営業担当に確認すると、各社の耐震性の信頼性がわかります。特に「長期保証の有無」や「地震後の補修サポート」も確認しておくと安心です。
5. 比較しやすい資料を持ち帰る
展示場を複数回る場合は、各社の耐震性能を一覧化して比較すると効率的です。
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構造の種類
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耐震等級
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補強材・耐力壁の特徴
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実績や保証内容
スマホで写真を撮るか、パンフレットをもらい、あとで比較するのがおすすめです。
まとめ
住宅展示場では、デザインや間取りだけでなく耐震性能をしっかり比較することが大切です。構造や耐震等級、補強箇所、体験型展示、実績や保証内容をチェックすることで、安心して暮らせる家を選ぶことができます。特に地震が多い地域では、耐震性能の比較は家選びの最重要ポイントです。展示場で実際に体験しながら、家族を守るマイホーム選びを進めましょう。