「命がけの共同作業」に立ち会って… 経験者が語る立会い出産のリアルな声


出産は、夫婦にとって人生最大のイベントであり、**「立会い出産」**は近年多くのご夫婦が選ぶ選択肢となっています。しかし、出産という壮絶な現場に立ち会うことへの期待と同時に、「感動できるかな?」「妻(夫)の邪魔にならないかな?」「トラウマになったらどうしよう」といった不安を感じる方も少なくありません。

ここでは、実際に立会い出産を経験したママとパパそれぞれの正直な感想をまとめました。立会い出産を検討しているご夫婦にとって、リアルなイメージを持つためのヒントになれば幸いです。


第1章:ママ(妻)から見た立会い出産の「本音の感想」

陣痛の痛みと戦うママにとって、パートナーの存在は時に「お守り」であり、時に「イライラの原因」にもなります。

1-1. 【心強かった派】「この人と結婚してよかった」と確信

多くのママが、立会い出産の一番のメリットとして**「精神的な支え」**を挙げています。

  • 「陣痛の波を乗り越えられた」

    • 「陣痛が長く、心が折れそうになった時、ずっと手を握り、腰をさすってくれたことで、孤独な戦いにならずに済みました。彼の低い声での励ましが、不思議と耳に響いて心強かった。」

    • 「『痛い』と叫ぶ私に、ただ『頑張ってるね』と受け止めてくれた。代わってあげられないのにそばにいてくれるだけで、本当に共同作業だと実感できました。」

  • 「感動を共有できた」

    • 「赤ちゃんが産まれた瞬間、私より先に夫が号泣しているのを見て、大変だったけど報われた気持ちになりました。夫婦の絆が深まったと心から感じています。」

    • 「産まれたばかりの子どもを夫が最初に抱っこしてくれた時、安心感で涙が出ました。この人と家族になれてよかったと改めて思えた瞬間です。」

1-2. 【後悔・不満派】「正直、いてほしくなかった」と感じた瞬間

残念ながら、パパの行動や態度によって、かえってストレスになったという意見も少数ながら存在します。

  • 「無神経な態度にイライラ」

    • 「私が陣痛で苦しんでいる横で、呑気に食事をしたり、スマホを見ていたりする夫に殺意を覚えました。いるならもっと役に立ってほしかったです。」

    • 「私が頑張っているのに、夫の方がしんどそうな顔をしていてガッカリ。かえって私が彼を気遣うことになり、何の役にも立たなかった。」

  • 「父親の自覚なし」

    • 「ただ立っているだけで、助産師さんから指示されないと動かない。夫として、父親としての自覚のなさに、産後にまで響くほど不満が残りました。」


第2章:パパ(夫)から見た立会い出産の「リアルな感想」

「男は無力」と感じるパパが多い一方で、**「命の尊さ」**を実感し、父親としての意識が芽生えたという声が目立ちます。

2-1. 【感動派】「涙が止まらなかった」パパの意識改革

出産に立ち会った多くのパパは、「想像を遥かに超える命がけの現場だった」と口を揃えます。

  • 「父親になった瞬間」

    • 「赤ちゃんが**『生まれる瞬間』**に立ち会うことで、初めて『自分の子どもだ!』という強い実感を抱くことができました。立ち会わなかった一人目の時とは、育児への積極性が全く違います。」

    • 「妻が必死で頑張る姿を見て、尊敬の念が湧きました。出産は二人で成し遂げた共同作業だと強く感じ、産後すぐに『ありがとう、お疲れ様』と心から言えました。」

  • 「命の尊さを実感」

    • 「壮絶な現場でしたが、我が子が目の前で産声を上げた瞬間は、人生でこれほどの感動を覚えたことはありません。ただただ涙が溢れ、妻と子どもを一生守ろうと誓いました。」

2-2. 【準備不足派】「男は無力」を痛感した瞬間

妻をサポートしたい気持ちがあっても、具体的に何をすればいいか分からず、困惑したというパパの感想もあります。

  • 「何をすればいいか分からなかった」

    • 「陣痛が激しくなるにつれて、自分は手を握るくらいしかできない無力な存在だと痛感しました。『頑張れ』以外の言葉が見つからず、妻の役に立てたか不安が残ります。」

    • 「助産師さんのいきみ逃しサポートはプロの技で、自分のサポートとあまりにも違いすぎて、正直引きました(笑)。もっと事前に具体的なサポート方法を学んでおくべきでした。」

  • 「血や痛みに弱い」

    • 「血が苦手で立ち会いを迷っていましたが、結果的に感動が恐怖を上回ったため後悔はありません。しかし、無理に立会いを選んで、ショックで倒れたり、トラウマになってしまっては元も子もないと思います。」


第3章:立会い出産を「最高の経験」にするための準備と心構え

立会い出産を成功させる鍵は、夫婦間の事前のコミュニケーションと準備にあります。

  • ママからパパへの具体的な指示を出す:

    • 「ただそばにいるだけでなく、**『腰を強くさすってほしい』『飲み物をとってきてほしい』など、陣痛中にやってほしいことを具体的に伝えておくこと」が大切です。パパは「サポートマシーン」**になる覚悟で臨みましょう。

  • パパは「観察者」かつ「代弁者」になる:

    • パパは冷静に、妻の顔色や呼吸を観察し、変化があれば助産師さんに伝える**「代弁者」**としての役割を意識しましょう。

  • 「無理をしない」という選択肢を持つ:

    • パパ自身が血や痛みに弱い、または立ち会いに消極的な場合は、無理に立会いを選ぶ必要はありません。お互いの気持ちを尊重し、「陣痛が弱いうちだけそばにいる」「分娩室には入らない」など、夫婦の形に合った立会い方を選ぶことが、後悔しない結果につながります。

立会い出産は、命の誕生という奇跡を夫婦で共有できる、かけがえのない経験です。不安を抱え込まず、ぜひご夫婦でじっくり話し合って、最高の瞬間を迎える準備を進めてください。

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