立会い出産に向けた家族会議の進め方|夫婦で納得して迎える“出産の瞬間”
出産を控えたご夫婦にとって、**「立会い出産をするかどうか」**は大きなテーマ。
最近では夫の立会いが一般的になりつつありますが、実際には「どうすればうまく立ち会えるの?」「夫が苦手そうで迷っている…」という声も多いものです。
そこで今回は、立会い出産をスムーズに進めるための家族会議の進め方を、心理的・実務的な観点からわかりやすく解説します。
立会い出産に前向きな夫婦も、迷っている夫婦も、ぜひ参考にしてみてください。
【1】まず話し合いたいのは「立会い出産をなぜ希望するのか」
立会い出産は「感動の瞬間を共有する」ことが目的ですが、実際には夫婦それぞれの思いや期待が異なります。
最初の家族会議では、まずお互いの気持ちを整理することから始めましょう。
◆ 妻の主な理由
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出産の不安を支えてほしい
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子どもの誕生を一緒に迎えたい
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育児への自覚を高めてほしい
◆ 夫の主な理由・不安
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一生に一度の瞬間を見届けたい
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どうサポートすればいいかわからない
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血や痛みに弱くて不安
→ 感情的にならず、**「なぜ立会いたい(または避けたい)のか」**をお互いが言葉にして理解し合うことが第一歩です。
【2】立会い出産を決める前に確認すべき3つのポイント
① 病院・産院の立会い条件をチェック
病院によって立会いのルールが異なります。
例:
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夫のみ可/家族全員可
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コロナ対策で立会い制限あり
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分娩室入室は出産直前のみ
→ まずは通院している産院に立会いの可否・制限・予約方法を確認しましょう。
② 出産時のサポート役割を明確にする
夫が立ち会う場合、実際には「何をすればいいのか」がわからないケースが多いです。
家族会議では次のように役割を分けると◎
| 役割 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 夫 | 妻の背中をさすったり、水を渡すなどサポート |
| 医療スタッフ | 出産の進行・指示 |
| 家族(母親など) | 精神的な支え・撮影係など |
→ 事前にシミュレーションしておくと安心です。
③ 万が一に備えた「プランB」も決めておく
「途中で気分が悪くなったら」「妻が立会いを嫌がったら」など、予測外の状況も想定しておきましょう。
→ 家族会議で「中断OK」「無理はしない」など柔軟なルールを決めておくのが大切です。
【3】家族会議の進め方ステップ
ステップ1:情報をそろえる
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病院の立会いガイドを確認
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助産師の説明をメモ
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先輩ママ・パパの体験談を共有
→ 「事実」をベースに話し合うことで感情的になりにくくなります。
ステップ2:お互いの気持ちを聞く
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妻:不安・サポートしてほしいこと
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夫:立会いに対する期待・心配
話す順番を決め、相手の話を遮らずに聞く姿勢を意識しましょう。
ステップ3:役割・ルールを決める
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立会いする人の人数
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夫のサポート内容(マッサージ・声かけなど)
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撮影の可否
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気分が悪くなった時の対応
→ 細かいところまで決めておくと、当日慌てません。
ステップ4:共有メモを作る
スマホのメモや共有アプリで、決めた内容を一覧にしておきましょう。
出産当日、看護師や助産師にもスムーズに伝えられます。
【4】夫が知っておきたい「立会い出産の心得」
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主役は妻と赤ちゃん。出しゃばらず、支えに徹する
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血や痛みに弱い人は、立つ位置を助産師に相談
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写真や動画撮影は、医療スタッフの許可を必ず得る
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妻がパニックになっても、落ち着いた声かけを心がける
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感動よりも「冷静なサポート役」を意識
→ 出産はドラマチックな瞬間ですが、実際は「チームワーク」が最も大切です。
【5】妻側のサポート準備
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陣痛中にしてほしいこと(背中さすり・飲み物・声かけ)をメモしておく
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立会いが負担にならないよう、夫に無理強いしない
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出産直後の撮影・面会ルールも確認
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「ありがとう」を伝える時間を設ける
→ 妻も「夫を頼る準備」をしておくと、より良い経験になります。
【6】家族全員が安心できる立会い出産にするために
立会い出産は、夫婦関係を深める貴重な機会。
しかし、目的が「感動」だけに偏ると、お互いにプレッシャーになることもあります。
大切なのは、
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どんな形でも「出産を一緒に支える」気持ちを共有すること
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お互いの気持ちを尊重すること
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無理をせず、その時の状況に合わせること
立会う・立会わない、どちらを選んでも、赤ちゃんを迎える家族の絆は変わりません。
まとめ
✔ まずはお互いの気持ちを話し合う
✔ 病院のルール・立会い条件を確認
✔ 夫の役割・対応を明確に
✔ 無理せず柔軟に対応する
家族会議を重ねて、安心して出産当日を迎えられるようにしましょう。